うま味インフォメーションセンター

活動報告

今月のUmamiMama Says…2024年8月

2024.08.20

世界中の一流シェフから「UmamiMama“うま味ママ”」の名で親しまれている うま味研究者の二宮くみ子博士がインスタグラムで語る、“ちょっとためになる”うま味のお話「UmamiMama Says…」。
8月は、今年度アイスランドでの国際シンポジウムでうま味インフォメーションセンター(UIC)が紹介した古代ローマのうま味調味料「ガルム」についてのお話です。
この夏、アイスランドの首都レイキャビクで、味覚や嗅覚の研究者たちのシンポジウムISOT2024が開催されました。世界中から集まった味と匂いの研究者たちを対象に、UICはブースを立ち上げ、パネルやうま味食材、試食コーナーを展開。ひときわ人気を集めたのは、現地の食材で作った古代ローマのうま味調味料「ガルム」を用いた試食でした。
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「塩味とうま味は苦味を緩和する」
6月にレイキャビクで開催された嗅覚と味覚の研究者のための国際会議で、“うま味パパ”ことオーレ・モーリットセン博士 (デンマーク大学名誉教授)とうま味ママが、アイスランドの鯖と塩で作られた魚醤ガルムを使って、古代ローマ時代のディップソース、「メリガルム」を再現しました。

「メリガルム」は、ガルム、ハチミツ、ライム果汁を1:2:2の割合で混ぜたソース。ガルムの塩味とうま味、ハチミツの甘味、ライムの酸味が含まれています。生のキャベツにこのソースをディップして食べると、キャベツ独特の苦味がマスクされるのです。

塩味とうま味には苦味を抑制する効果があるのです。緑の野菜は甘味とうま味成分が少ないのですが、このソースで甘味とうま味が加わり、さらに苦味を抑えてくれます。古代ローマ人の素晴らしいアイデアですね。
国際会議の開催期間中に200名以上の研究者がうま味ブースに来場し、ディップソースのうま味の威力に思わず Wow!!!

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