日本では7世紀頃には、昆布とかつお節を使っただしが登場しており、古くから日本人はうま味を生かし、和食ならではの技術、独自の地域の食文化やうま味を多く含む食材を育んできました。動物性脂肪に頼らず、だしのうま味を利用することで素材本来の風味を引き立てる和食は世界の注目を集めており、料理の技術に関する知識を得ようと、今や世界中からシェフが日本に足を運ぶようになっています。
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日本が誇るだし文化
だしは陰で支える役割でありながら、和食の中心的存在といえます。動物性脂肪に頼らず、だしのうま味を利用することで素材本来の風味を引き立る和食は、今、世界中のシェフから注目を集めています。
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日本の郷土料理とうま味
日本全国には、その土地に受け継がれてきた沢山の郷土料理があります。各地域特有の食材を生かし、地域の人々を支えてきた郷土料理には、うま味が豊富な出汁、季節の素材のうま味等が生かされています。
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和食で感じるうま味
四季折々の旬の食材を大切に使い、うま味を活かして仕上げる和食。受け継ぐ伝統を大切にしながら、革新を重ねる料理人の方々のうま味レシピをお届けします。
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うま味の発見者 池田菊苗
うま味成分のひとつであるグルタミン酸ナトリウムは、東京帝国大学理学部化学科(現在の東京大学理学部化学科)の池田菊苗教授により、1908年に発見されました。
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うま味食材 「昆布」
すべての食品の中で昆布は、和食の必須成分であるうま味の成分のグルタミン酸が最も豊富です。和食を支える「だし」や肉や魚を使わない精進料理において、昆布は欠かせない食材です。
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うま味食材 「かつお節」
昆布とともに、和食にはかつお節が欠かせません。かつお節はうま味の成分であるイノシンが豊富です。グルタミン酸と組み合わせると、うま味を感じる効果は数倍になります。日本の一番だしはこの相乗効果を利用しています。
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うま味食材 「醤油」
「醤油(しょうゆ)」は、主に大豆と小麦、塩を発酵させてつくられる日本料理の味付けに欠かせない調味料です。醤油にはうま味成分である遊離グルタミン酸が豊富に含まれています。
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うま味食材 「味噌」
「味噌」は、大豆や麹、塩などを発酵させてつくられる日本の古来からの調味料の1つ。万能調味料として和食以外にも、新しい利用方法がつくられています。味噌にはうま味成分である遊離グルタミン酸が多く含まれています。