今月のUmamiMama Says… 2023年10月
2023.10.17
世界中の一流シェフから “UmamiMama (うま味ママ)”の愛称で親しまれている、うま味研究者の二宮くみ子博士の“ちょっとためになる”うま味のお話、「UmamiMama Says…」。今月も、UICがロンドンから発信する英語版インスタグラムの人気連載をご紹介します。
10月の話題は、出汁とともに日本人の食文化を支える「日本のご当地味噌」について。
「とてもシンプルなうま味の液体とも言える和食の出汁。この出汁のうま味と味噌が日本人の食事を支えているといっても過言ではありません。」
「味噌作りに使われる麹には、米麹、麦麹、豆麹があり、それぞれ蒸した米、麦、大豆に麹菌を繁殖させたもの。この麹と大豆、塩が味噌の原料となり、発酵によって米味噌、麦味噌、豆味噌ができます。発酵時間が短く、塩味がマイルドで白っぽい味噌、発酵時間が長くなるにつれて塩味が濃く、色も濃い味噌、さらに、気候風土や味噌づくりの蔵の環境によって色、味、香りの異なる味噌ができあがります。種類の違う味噌をブレンドすれば、より複雑な味に。」
「各種味噌に共通して多く含まれているのが、うま味のあるグルタミン酸。出汁と味噌のうま味、そして味噌に含まれているその他のアミノ酸やペプチドによって、味噌料理にはコクと深みが加わります。日本では必ず毎日食べるという人もいるぐらい、味噌汁は馴染みのある汁物ですが、季節の野菜、魚介類など、そして味噌のバラエティで365種類の味噌汁レシピも可能に。
イギリスを初めヨーロッパでは、土地ごとに様々なチーズが作られているのと同じように、日本各地でご当地味噌が作られているのです。」
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