中学校でのうま味体験授業
2022.09.14
まっ赤なトマトと青いトマトを目にした時、私たちは「赤い方がおいしいだろう」と考えます。
どうしてでしょう?経験的に美味しいと分かっているからです。
私たちはそれまでの食経験から、初めて見る料理についても、見た目やにおいなどが近いものを想像して味わいを判断しようとします。
それでは、私たちの体は、どのような仕組みで実際の味を感じ取るのでしょうか。
うま味インフォメーションセンター(UIC)は、この秋、都内の2つの公立中学で「おいしさ」と「うま味」について食育授業を行いました。参加したのは中学1・2年生の皆さんです。
私たちの体は、においや味、食感など、5感の全てを使って食べ物の情報を集め、おいしさを判断します。その中で、舌で感じとる基本味には、甘味、酸味、塩味、苦味、そしてうま味の5つがあります。生徒の皆さんはそれぞれの基本味の特徴を考え、5番目に発見された 「うま味」がどのような味であるかを、昆布や味噌湯を使って確認しました。
うま味は、淡く繊細な味です。生徒の皆さんは、みそ湯にだし汁を入れて味わい、「だし汁に含まれるうま味物質の効果で、みそ湯がおいしくなった」ことを確認。次に、だし汁だけを飲んでみると「え?薄~い!」とびっくり。
うま味=おいしさではないこと、うま味物質は料理をおいしくする働きをもつ「忍者のような働きをする存在」だということを学び、納得の表情でした。
うま味を知ることで、若い皆さんの食生活がよりおいしく、楽しくなることを願っています。