講演「食べ物のコクを増強させるうま味物質-調理での活用方法-」
2022.09.03
一般社団法人 日本調理科学会2022年度大会が、9月2日(金)~3日(土)にハイブリッドで開催されました。調理科学について研究する方々が集まる本会で、うま味インフォメーションセンターは9月3日開催のランチタイムセミナーに協賛し、副理事長の西村敏英先生(女子栄養大学栄養学部教授)が「食べ物のコクを増強させるうま味物質-調理での活用方法-」のタイトルでオンライン講演を実施しました。
今回の講演は、“「うま味」=5基本味の1つ”と“「旨味・旨み」=おいしさ”が同音異義語であるといった、食について語る際にまちがえやすい表現の紹介から始まりました。うま味物質が加わることでおいしさだけでなく、香りにも影響があること、「うま味物質」はおいしさに寄与しますが、入れすぎると「うま味過ぎる」状態となり、おいしくなくなってしまうため、他の基本味を示す調味料と同じく適量を使うことが大切であることなども具体的なデータを元に紹介されました。
更に、本講演のメイントピックである「コクとうま味物質の関係」について、“コクとはなにか?”という定義の共有をはじめ、“コクに寄与する3要素(図1)” やコクの増強について、個別の食品での事例や実際の調理にも反映できるポイントが紹介され、参加者からは「うま味物質とコクの関係について、調理の中で役立てたい」「もっとうま味について知りたい」といった感想を頂戴しました。
うま味インフォメーションセンターでは、これからもうま味がどのように皆さんの食事や健康に役立つのか、科学的なエビデンスに基づいた情報を発信していきます。
講演の内容や、講演の中で紹介された“間違いだらけの「おいしさの表現」”記事については、以下のサイトをご参照ください。
(一社)日本調理科学会2022年度大会ランチタイムセミナー講演内容
https://www.umamiinfo.jp/movie2/umamiwebiner/jscs/
間違いだらけの「おいしさの表現」
https://www.umamiinfo.jp/what/expression/