うま味インフォメーションセンター

活動報告

講演「いつまでもおいしく食べるために~うま味物質の働きを紐解く~」

2022.08.04

毎年、8月4日は公益社団法人日本栄養士会の定める栄養の日です。この時期にあわせて、日本中のみなさんの「栄養を楽しむ」生活を応援するために、栄養士・管理栄養士の方々が色々な活動を実施します。この一環として、7月8日~8月7日までの1カ月間、日本栄養士会主催の全国栄養士大会2022オンラインが開催されました。

大会期間中、うま味インフォメーションセンター理事長の山本隆先生(畿央大学健康科学部教授)が「いつまでもおいしく食べるために~うま味物質の働きを紐解く~」のタイトルで協賛講演を実施し、多くの栄養士・管理栄養士の方々に聴講いただきました。

今回の講演では、うま味とは何かを伝えるだけでなく、“うま味物質を加えることで何故、料理がおいしくなるのか?”、について解説。料理をおいしくするにはうま味という味が加わるだけでは不十分ですが、うま味物質を加えた際にコク味物質が共存することでお互いに影響して、料理が味わい深くなり、おいしさが構成されます。コク味物質はうま味の応答を強めて、それによりうま味の特徴である舌全体で味を感じ、味の持続が長いというコクの特徴が生じるのです。

だしや調味料のうま味を加えることで、「コクがでる」「料理全体の味が調和する」「素材の味が引き立つ」といった事を経験的に知っていた方も多いかと思いますが、何故その現象が起こるのかについては、これまであまり追及されてきませんでした。今回の講演は、その謎の解明に迫る内容となりました。

うま味インフォメーションセンターでは、これからもうま味がどのように皆さんの食事や健康に役立つのか、科学的なエビデンスに基づいた情報を発信していきます。