日高昆布フォーラム 2011 in 札幌 参加報告
2011.11.02
~日高昆布 うま味再発見!~
参加報告
本年で4回目となる日高昆布フォーラム(主催:日高昆布フォーラム実行委員会)が2011年11月1日(火)札幌(ホテル ポールスター札幌)で開催されました。NPO法人うま味インフォメーションセンターは本フォーラムに協賛し、エディション・コウジシモムラ オーナーシェフ 下村浩司氏と当センター理事二宮くみ子が「デモ&トーク」セッションに出演いたしました。
このセッションでは、「フレンチで開かれる日高昆布の可能性 ~うま味の相乗効果と熟成~」を テーマに、下村シェフ、二宮理事から「うま味」に関して、科学、調理の視点を交えながら分かりやすく解説し、下村シェフによる日高昆布を使用したメニュー2品の調理デモンストレーションを行ないました。
続いてのメニューは熟成をテーマにした「イベリコ豚(プルマ*2)の速成生ハム仕立て」で、日高3等級昆布を一度白ワインに漬け乾燥し、燻製したものが用いられました。イベリコの豚肉をこの昆布で2日半の間昆布締めし、更にオリーブ油で2日間マリネすることによりうま味成分のグルタミン酸が豚肉に行きわたり、あたかも生ハム(熟成に1年半~3年の期間を要する)のような味わいのある一品でした。
会場の約300名の参加者の方々は、うま味を活かすプロの技に感激したと同時に、うま味に対する理解が深まったものと思われます。
また、展示会場では日高昆布・加工品の展示のほか、協賛企業の味の素株式会社による昆布だしのうま味体験コーナー(味噌を湯だけで溶いたものと昆布だしで溶いたものの味を比較する)が設けられ、多くの方が立ち寄り昆布のうま味体験をされていました。
*1)
マスカルポーネ:牛乳から作られたイタリアのフレッシュチーズ。乳脂肪約60~80%で濃厚な味わいだが塩味や酸味が弱い。デザート(ティラミス等)に用いられることが多い。
*2)
イベリコ豚(プルマ):イベリコ豚(イベリコベジョータ)はどんぐりを食べて育ったスペイン産の豚。プルマはリブロースから肩ロースにかけてのかぶりで1頭で数百グラムしか取れない希少部位。