日本の 郷土料理と うま味
奈良県 の郷土料理

大和の雑煮

大和の雑煮

奈良県の郷土料理である大和の雑煮は、豆腐や祝だいこん、金時人参、里芋、丸餅などが入った白味噌仕立ての雑煮です。豆腐は白壁の蔵の象徴で、蔵が建つようにとの願いが込められています。一年間、家族円満に過ごせるようにと、餅は丸餅、野菜類も輪切りにして入れると言われています。きな粉の黄色は米の豊作を願うようにと、それぞれの具材には謂れがあります。お正月にはどの家庭でもつくられ、学校でも給食の献立や家庭科の授業でつくる機会もあり、若い世代にも親しまれています。他県にはない食べ方の一つとして、奈良県では雑煮に入れた餅を取り出し、きな粉をつけて食べる地域が多いのが特徴です。

うま味たっぷりのだしと白味噌で煮ることで、具材となる野菜や豆腐の味わいが引き立ちます。

出典:農林水産省Webサイト『うちの郷土料理』をもとに作成
https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/yamato_no_zouni_nara.html

材料

(4人分)
・丸餅 4個
・祝だいこん* 1/2本
・金時にんじん* 1/2本
・さといも 4個
・豆腐 半丁
・だし汁 5カップ
・白みそ 80g
・砂糖入りきな粉 適量

※一般的なだいこんとにんじんで代用してもよい

つくり方

① だいこんとにんじんは5mmの厚さ、さといもは皮をむき1cmの厚さに切る。

② だし汁に①を入れ、柔らかく煮えたら豆腐を加え、ひと煮立ちさせる。

 白みそを少量の煮汁で溶いて入れ、ひと煮立ちさせる。

④ 食べる直前に丸餅を焼いて入れる。

⑤ 餅は取り出してきな粉を付けて食べる。

POINT

  • ③で白みそを溶き入れひと煮立ちしたら火をとめます。煮立たせずに仕上げると、みその香り豊かな雑煮になります。
  • だし汁は昆布とかつお節でとる一番だしを使用しましたが、和風顆粒だしでも代用できます。その場合はしょうゆの量を減らすなどして塩分を調整してください。