ほうとうは小麦粉を練り、平らに切った「ほうとうめん」を、たっぷりの具材とともに味噌仕立ての汁で煮こんだもので、山梨県の代表的な郷土料理です。旬の野菜やきのこなど、硬いものから順に煮干しでとっただし汁に加え、具材が柔らかくなるまでじっくりと煮込みます。その後にほうとうめんや油揚げ、味噌などを加えつつ煮込み、味を調えたら完成です。一年を通して日常的に食べられる料理で、肉や旬の野菜、きのこなど、お好みの具材を入れて作ります。特に冬場は食卓にならぶ機会も多く、打粉を付けたまま煮こむので汁は粘性があるため、身体が温まる食事として親しまれています。ほうとうのの歴史は古く、「餺飥」という呼び名で、平安時代から貴族が儀式等で食べていたことが分かっているそうです。県内各地では、ほうとう作り体験も行われ、またイベント等においても調理・提供され、好評を得ています。
じっくり煮込んだほうとうには、出汁と味噌のうま味がしっか浸み込み、更に具材の旬の野菜そのものの味を引き立ててくれます。口中に広がるうま味の余韻も、食後の楽しみですね。
出典:農林水産省Webサイト『うちの郷土料理』をもとに作成
https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/houtou_yama_nashi.html