日本の 郷土料理と うま味

新潟県 の郷土料理

竹の子汁
竹の子汁

新潟県の郷土料理「竹の子汁」は、「姫たけのこ」と呼ばれる千島笹(チシマザサ)の若芽を使った味噌汁です。夏の兆しが見え始めるころを二十四節気では「立夏」といいますが、このころ新潟県の山深い地域では「姫たけのこ」と呼ばれる千島笹(チシマザサ)の若芽が採れはじめ、「竹の子汁」にして食します。出回るのが一時的なため、地元の人はこの時期を楽しみにしているそうです。サバ缶が入っているのが特徴で、サバ缶を加えることでうま味とコクが増し、栄養価も高まります。

のっぺ
のっぺ

新潟県を代表する郷土料理「のっぺ」。 九州、山陰から青森まで、各地に「のっぺ」「のっぺい汁」「ぬっぺ」といった類似する料理が見受けられますが、新潟では全県的に年中行事や冠婚葬祭をはじめ、人が集まる場のもてなしには必ず作るものとされ、新潟県独特の「のっぺい文化」を築き上げたとされています。 新潟の伝統的な「のっぺ」は里芋を中心に根菜などの具材を多く使い、里芋や葛などのとろみが特徴的な薄味の汁物料理です。だしは様々ですが、干ししいたけや干し貝柱を使うのが一般的。新潟県北部では、鮭の切り身やととまめ(鮭のはらこ、いくら)も加わります。色とりどりの具材で作る「のっぺ」は、新潟ではハレの日を代表する一品。大晦日や正月に作る習慣が残っています。

のっぺの出汁に使われる干し椎茸や干し貝柱等の乾物類は、干すことでうま味が濃縮されているので、濃厚なうま味出汁ができあがります。乾物を戻すときは、室温か冷蔵庫内でゆっくりと戻すのが、うま味を逃がさないコツです。