日本の 郷土料理と うま味
岐阜県 の郷土料理

朴葉ずし

朴葉ずし

岐阜県の郷土料理である朴葉ずしは、朴の木の葉で酢飯を包んだ初夏の風物詩的な料理で、田植えなど農休みの御馳走として食べられてきました。朴の葉の色合いや香りが最も良い時期は5月から8月で、朴葉ずしの旬として知られており、この季節には各家庭の食卓を彩ってきました。さらに、朴の葉は抗菌性が高く、殺菌効果や防カビ効果があるため、酢飯と相まって高温多湿で食品の腐敗が心配される田植えの時期に重宝されました。地域によっては、朴葉ずしに使用される具材が異なります。例えば、東濃地域では、川魚の甘露煮や酢鯖、錦糸卵、紅しょうがなど、彩り豊かな7~8種類の具材を酢飯の上に乗せてから包みます。一方、飛騨地域ではさっぱりとした味わいが好まれ、シンプルにミョウガと酢飯だけを使用することもあります。現在では、県内各地の学校や幼稚園・保育園で給食のメニューに採用されており、県民にはなじみの深い郷土料理となっています。

彩りとうま味が豊かな混ぜ寿司を、朴葉の香りとともにお召し上がりください。

出典:農林水産省Webサイト『うちの郷土料理』をもとに作成
https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/38_1_gifu.html

材料

(6個分)
A {酢 15ml 砂糖 30g 塩 小さじ1/2}
B {にんじん 10g だし汁 25ml 砂糖 小さじ1/2 白しょうゆ 小さじ1/2}
C {ごぼう 15g だし汁 75ml 砂糖 小さじ1 しょうゆ 小さじ1/2}
D {干ししいたけ 2枚 だし汁 35ml 砂糖 小さじ1弱 しょうゆ 小さじ1弱}
E {れんこん 15g だし汁 25ml 砂糖 小さじ1/2 酢 大さじ1/2}
・ざっこ(しらす干し)15g
・紅しょうが 適量
・朴葉 6枚

つくり方

① 米は水をやや控えめにして炊き上げて蒸らし、熱いうちにボウルに移す。A(②で使用する分を少しとりおく)を混ぜてご飯全体にまわしかけ、切るようにして混ぜる。

② B にんじんは3cmの長さに千切りにして煮る。
C ごぼうは3cmの長さの千切りにし、あく抜きをしてから煮る。
D 干ししいたけは水で戻して薄切りにして煮る。
E れんこんは皮をむき薄く切って煮る。
ざっこは①で残しておいたAに浸しておく。

 朴葉は洗ってよく拭いて枝側を少し切り落す。
②を①に混ぜて朴葉にのせ、紅しょうがものせる。

 二つ折りにして包み、朴葉の香りがつくように皿などで重しをして落ち着かせる。

POINT

  • だし汁は、昆布とかつお節でとる一番だしを使用しましたが和風顆粒だしでも代用できます。その場合は加える塩の量を減らしてしてください。
  • ①でご飯を混ぜる際は、粘りをださないように混ぜてください。