日本の 郷土料理と うま味

栃木県 の郷土料理

五目飯
五目飯

栃木県の郷土料理「五目飯」は、かんぴょうをはじめ、干ししいたけ、にんじん、ごぼう、絹さや、油揚げや錦糸卵など、色とりどりの食材が使われ、祭りや農家の休日などの特別な日に作られてきた伝統料理です。
主な食材となるかんぴょうは、日本の生産量の99%以上が栃木県産、全国1位(2018年農林水産省調べ)で、特に県南地域で栽培が盛んにおこなわれている栃木県を代表する特産品です。ゆうがおの実を薄くひも状にむき、太陽光に当て干し上げた乾物で、カルシウム、カリウムなどが多く含まれ、食物繊維も豊富です。

しもつかれ
しもつかれ

塩鮭の頭、節分の炒り大豆、鬼おろし(鬼も寄せつけないほど鋭いおろし器具)でおろした大根・人参を厚手の鍋で煮込み、最後に酒粕を加えて醤油等で味を整えます。 旧暦2月の初午の日に、無病息災、破魔招福の祈りを込めて各家庭で作られてきました。鎌倉初期から伝えられているもので、身近にある材料を使って栄養バランスが良く保存もきく、人々の知恵が結集した料理といえます。栃木のほか県境の群馬、茨城にも伝わり、語源は宇治拾遺物語等に記述がある「酢むつかり」の説が有力と言われています。

酒粕と醤油のうま味が鮭と炒り大豆や人参を包み込み、ワンチームに!無病息災、破魔招福を祈って家族で囲むうま味豊富な行事食です。